世界情勢

戦争特派員――メリー・コルヴィン 最後の任務



内戦下のシリアに潜入した二人のジャーナリスト。壮絶なその死と脱出の記録。
世界の紛争地で「鉄条網をかいくぐって」、取材し伝え続けたものは何だったのか。リビア、チェチェン、東チモールなど世界の紛争地で取材を続け、2012年にシリアで殉職した隻眼の女性戦争特派員、メリー・コルヴィンの最後の任務を追う。ポール・コンロイ 著、金田耕一 訳

 
A5判/308頁/本体3,200円
2025.10刊行 ISBN:978-4-86258-163-1  


【目次】
プロローグ「ジャーナリストたちがヤク漬けになっている」
第一章 「ポール、計画がある」
第二章 防弾ワンダーブラ
第三章 「年金生活者と女と愚か者」
第四章 ライオンの巣窟
第五章 ホムスの反体制派の歌声
第六章 廃墟の街
第七章 残るべきか去るべきか
第八章 不吉な予兆
第九章 勇敢な反逆者
第一〇章 別れ
第一一章 煙草を吸ってもいいか?
第一二章 出口なし
第一三章 ホムスからの脱出
第一四章 コードネーム「リバプール」
エピローグ
訳者あとがき


【著者】ポール・コンロイ 
1964年英国生まれのフォト・ジャーナリスト。取材地域は、リビア、シリア、イラク、コンゴ、エジプト、アフガニスタン、バルカン半島など広範囲におよぶ。戦争の最前線で活動するジャーナリストとフォトグラファーの組織Frontline Club、および「国境なき記者団」(RSF)のボードメンバーを務める。
 
【訳者】金田耕一 (かなだ・こういち)
1957年 広島県生まれ。日本大学経済学部特任教授。早稲田大学政治経済学部政治学科、同大学院政治学研究科博士課程。博士(政治学)。政治思想・政治理論。宇都宮大学教育学部、日本大学経済学部教授をへて現職。
著書:『メルロ=ポンティの政治哲学──政治の現象学』(早稲田大学出版部、1996年)、『両大戦間期の政治思想』(共著、新評論、1998年)、『現代福祉国家と自由──ポスト・リベラリズムの展望』(新評論、2000年)、『貧民のユートピア──福祉国家の思想史』(風行社、2022年)ほか。
訳書:マイケル・イグナティエフ『ニーズ・オブ・ストレンジャーズ』(共訳、風行社、1999年)、バーナード・クリック『現代政治学入門」(共訳、講談社、2003年)、『デモクラシー』(岩波書店、2004年)、ロメオ・ダレール『なぜ、世界はルワンダを救えなかったのか──PKO司令官の手記』(風行社、2012年)、アヴィシャイ・マルガリート『品位ある社会──〈政治の理論〉から〈尊重の物語〉へ』(共訳、風行社、2017年)ほか。